イザイ関連情報
編曲者アレクサンドル・クニャーゼフのご紹介】
2019.4.1
【ポエム・エレジアクop.12チェロ版★
編曲者アレクサンドル・クニャーゼフのご紹介】
私達、日本イザイ協会は、イザイ作品の素晴らしさをより多くの方々と共有し、いつでも身近なところにあって演奏しやすいように、イザイの作品とイザイに深く関わりのある作品を楽譜として出版するプロジェクトを立ち上げました。
第1弾は、イザイがヴァイオリンとピアノのために作曲した名曲「ポエム・エレジアクop.12」のチェロ編曲版です。2010年にロシアの名チェリスト、アレクサンドル・クニャーゼフ氏が原曲のヴァイオリンパートをチェロに置き換えて演奏した録音から採譜し、イザイの残した「ポエム・エレジアクop.12」の自筆譜と照合し、イザイが曲に寄せる想いをそのままに編集しました。チェロ版楽譜の編曲にあたってはクニャーゼフ氏も快く協力し、演奏者の便宜を配慮して運指、運弓など書き込んで頂いております。この度の出版は、クニャーゼフ氏のご協力がなければ成し得ないことで、大変感謝しています。世界初の試みとなります。
チェリストやピアニストの皆様のレパートリーにして頂ければ幸いです。
ポエム・エレジアク (悲しみの詩曲) op.12
チェロ編曲版 (出版プロジェクト2019)
楽譜の購入先↓
https://www.academia-music.com/products/detail/169262
★アレクサンドル・クニャーゼフ(Alexander Kniazev)
1961年モスクワ生まれ。力強く抒情的な演奏で定評のある現代ロシアを代表するチェリストの一人。巨匠・ロストロポーヴィッチの真の後継者といわれている。モスクワ音楽院ではチェロとオルガンを学ぶ。1978年、17歳でチャイコフスキー国際コンクールチェロ部門3位に入賞。将来を嘱望されたが、その2年後、両手の筋力が低下するという難病に冒され、5年間チェロが持てない日々が続く。その間、音楽院に在籍しながら病気の克服に努め、87年に妻エカテリ―ナとのデュオでイタリアの国際室内楽コンクールで1位。
90年にはチャイコフスキー国際コンクールに再び挑戦し、
2位に輝いた。しかし、94年には南アフリカでの演奏旅行中に交通事故に遭い、最愛の妻とチェロを失い、自身も重傷を負って、心身ともに再起不能状態に陥った。彼の才能を惜しむ著名な音楽家たちが復活のための手を差しのべ、97年のショスタコーヴィッチ音楽祭で復帰。「奇蹟のチェリスト」と絶賛された。
これまでにロシア国立響、サンクトペテルブルグフィル、バイエルン放送響、ロイヤルフィル、フランス国立管など世界の著名オーケストラからソリストとして招かれ、スヴェトラーノフ、テルミカーノフ、ロストロポーヴィッチ、フェドセーエフ、ヴェデルニコフ、バシュメット、N.ヤルヴィ、マズアら名指揮者との協演を果たしている。
キーシン、レーピン、ルガンスキー、ベレゾフスキーらとも共演。ザルツブルグ、タングルウッド、ルガーノのアルゲリッチ・フェスティバルや、モスクワの「12月の夜」、ラ・フォル・ジュルネなど世界各地の音楽祭に招かれた。
CDは、2度にわたるバッハの「無伴奏チェロソナタ」全曲録音はじめ、フェドセーエフとのコンビでドヴォルザーク、チャイコフスキーの協奏曲アルバムや、チェロソナタ、三重奏曲集など多数あり、数々の賞を受賞している。