ウジェーヌ・イザイってどんな人?

ウジェーヌ・イザイ(1858~1931)は、19世紀後半から欧米の音楽界をリードしたベルギーの天才的ヴァイオリニストで、指揮者や作曲家としても活躍しました。その卓越した技巧や芸術性は当時の音楽ファンの憧れの的で、作曲家たちはこぞってイザイに作品を献呈しました。イザイの音楽は外面的な技巧を追い求めず、静かな情熱、高質な抒情が魅力です。残念なことに、彼の作品のなかには演奏されることが滅多にない秘曲も少なくありません。


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Ne jamais rien faire qui n’ait pour but et moyens, l\’émotion, lapoésie, le coeur. Eugène Ysaÿe

情・詩・心なくして何事もなし得ることはない。  ウジェーヌ・イザイ

Il faut être si entièrement imprégné de l’idée et de l’émotion musicale d’une œuvre longtemps, patiemment, intelligemment et méticuleusement étudiée, qu’en l’interprétant on oublie complètement la technique que l’on s’est imposée. . .[sic.] On joue sans savoir ce qu’on fait. Autrement dit, c’est un autre moi (un moi supérieur) qui joue et c’est l’être universel qui nous pénètre, nous dirige et nous révèle à nous-mêmes. Eugène Ysaÿe

作品の創意と音楽的感情を長い時間をかけて、辛抱強く、知的に、細心の注意を払って完全に沁みこませなければならない。そして、技巧を完全に忘れるほど、夢中になって演奏する、言いかえれば、別の自分(高められた自分)が演奏するのである。普遍的な存在は、私たちにしみいり、導き、啓示する。  ウジェーヌ・イザイ

source; M.Joël Tiberghien  
source; M.Joël Tiberghien  

無伴奏ヴァイオリンソナタ6曲の献呈者たち

Source; M.Joël Tiberghien  

Source; M.Joël Tiberghien

Source; M.Joël Tiberghien  
たて5

  アイザック・スターン(1920~2001)

   「ヴァイオリン史に残るすべての人の中で、誰よりも会ってみたいのがパガニーニとイ ザイだ。どちらも、演奏史におけるヴァイオリンという存在を幾度となく飛躍的に前進させ、際だって深く、広い想像力、創造性をもつ、作曲家にして演奏家だ。これほどの人物と知り合えたら、どんなにか名誉なことだろう!」

  パブロ・カザルス(1876~1973)

  「イザイほど正確な演奏ができるヴァイオリニストを聴いたことがない」

たて5 (2)
たて3-1 (1)

  カール・フレッシュ(1873~1944)

  「彼は『ヴァイオリンの騎士』、最後の大ヴィルトゥオーゾ、我々の芸術における忘れがたい記念碑として記憶に残り続けるだろう」

E_Y_ - 1910 - Assis, regarde son violon

  ヨーゼフ・シゲテイ(1892~1973)

  「ウジェーヌ・イザイの思い出は特別に貴重なもので、今も鮮やかに蘇ってくる。イザイの演奏は、それを聴くという至福の時を体験した者すべてに消えることのない衝撃をあたえたのではないか」

 

Eugene Ysaye
  フリッツ・クライスラー(1875~1962)
 「イザイはメッセージを持っている。尊いメッセージだ。ただ、毎回弾く度に発するとは限らないのでよく注意していなければそれを逃してしまう。しかし、そのメッセージが放たれる時は実に素晴らしいのだ!ある水準を安定的に達し、いつどこでも変わらずに弾く芸術家は二流である。特別な一時を作れるのが巨匠だ。その瞬間を待つ価値は大いにある。」

 

  「私はイザイから本当に沢山のことを学んだ。」

 

正方形1
E_Y_ - 1921 - A Cincinatti - Assis - (Gin 500)